安全快適自転車のツボ
安全快適自転車を選ぶときのツボ
生活自転車編
①電動自転車か普通自転車か?
荷物の運搬車や子供乗せ専用車として非常に有効な電動アシスト自転車。あくまでも自分で漕がないと進まないので免許が必要ありません。漕ぎだしや登り坂では大変楽に走れます。また膝の負担が少なくなるためご年配の方にも乗りやすい工夫がされている車種もでています。
その反面価格は10万円程度以上と生活自転車としては高額になります。通常の自転車の消耗品に加え3万円前後するバッテリーが4年程度で交換時期になることも注意が必要です。
②婦人型かスタッガード型か?
いわゆるママチャリが婦人型です。日々のお買い物には強い力を発揮します。大き目のカゴと後の荷台、両立てスタンドが標準装備。前傾姿勢もほとんどなくラクラク姿勢で走れます。近所の普段のお買い物や移動、5km圏内のゆっくりとした移動でしたら良いのですがそれ以上は結構しんどいです。
スタッガード型は通学車にみられるハンドルがまっすぐの自転車です。多少前傾姿勢が取れるので少し距離があるときなどはこちらのほうが、力が入りやすいです。通勤通学でしたらこちらがお勧め。なぜか片足スタンド、後ろ荷台は無しが標準的です。
③軽い自転車かがっちりした自転車か?
自転車本体は軽いほうが、エンジンが人間なのでやはり楽に走れます。
本体、部品にアルミ合金を多用し、かなり軽量な自転車もあります。しかし普段の買い物が多く、載せる荷物が重い方やお子さんを後ろに乗せる方にはがっちりとした本体の自転車がお勧めです。ステンレスや、鉄系の合金を使い剛性を重視しつつ軽さを考えているもの、つまりは質の良い鉄を使っているものが自転車のねじれる感覚が少ないです。
④変速ギア付きかギア無し(一段)か?
生活自転車についているギアはほとんどが内装3段というタイプです。距離を走る方や坂道の多い方、子乗せ自転車、荷物の多い方にはギアつきがお勧めです。ギア無しに比べて1kg位重くなるのが欠点です。価格は同じ車種ならギアつきのほうがギア無しに比べて5,000円くらい高くなります。
あとから3段ギアを付ける事もできますが15,000円近くはかかるので最初から付いていたほうがお得です。
⑤その他の機能が充実しているか?
音鳴り(後ろのブレーキをかけるとするキーキー音)のしにくいローラーブレーキや最近では盗難対策に丈夫な鍵が付いていたり、ハンドルロック(鍵を掛けるとハンドルも動かなくなる)が付くものもあります。
特にお勧めなのが自動点灯ライトです。ハブダイナモ(前輪の中心の回転部分)に発電機を入れることで音も静かに、何よりほとんど抵抗を感じることなく軽くライトが灯せます。薄暗くなれば勝手に点灯してくれるので無灯火の防止にもなります。お子さんの通学自転車には特にお勧めです。
⑥しっかり組み立てられているか?
これはなかなか分かりヅライのですがこれが一番重要です。ハンドルとペダルをつけて渡すだけでは自転車では有りません。安全基準のマークBAAがありますがこちらは本体部品の性能、強度などを保証しますが、組立を保証するものではありません。
当店の自転車はワイヤー類への注油、ホイールの振れ取り調整、ハブの回転具合の調整など時間をかけて丁寧に組み上げています。自転車は半製品で店頭に入ってきたものをお店で組み立て調整を行うことで安全快適に乗っていただけるようになります。
安全快適自転車を選ぶときのツボ
スポーツバイク編
①使い方をイメージする
スポーツバイクはそれぞれの機能を特化した自転車です。例えばMTBは悪路での走行を考えてサスペンションや太目のタイヤを装備していますし、ロードレーサーは舗装路を効率的に速く走ることを考えた作りをしています。クロスバイクはその中間で、乗車姿勢はわりと楽なMTBに似ていますがタイヤのサイズはむしろロードに近いです。
生活に使うには基本的には「不便」な道具がスポーツバイクです。「不便だけと速い」「不便だけど楽しい」という良さがでるものをお勧めしております。
値段が高くても耐久性が高いとは限らないのがスポーツ車です。通勤や通学でも使うのか、レースに出たい、速く遠くまで走りたい、山中を走ってみたい、旅に行きたいなど、なんとなく思っている使い方をイメージしてみてください。
②予算を決める
道具ですので価格が高いものはやはり優れています。車体が軽かったり、性能のよい部品がついていたり、ギアの段数が多かったり。わかり易いところだけでなくフレーム本体の材質が特別なものを使い強度を維持しつつ軽くなっているなど、わかりづらいところでも差がついてきます。
せっかくスポーツバイクを買うのですから乗ってみて『楽しいなぁ。やっぱ、楽だな~。』といって頂けるものを選んで頂きたいです。
価格帯はMTB(フロントサスペンション付)で60,000円前後、クロスバイクで50,000円前後、ロードバイクで100,000円前後からがその自転車の特徴が出てくるのでお勧めです。それ以下の価格帯は部品なども今ひとつのものが多く、キチンと調整を出していても、変速操作をしてから実際に変速するまでに時間があくことや、部品のトラブルも増えてきますし、何より重いです。自転車はエンジンが人間なので軽さは正義です。(強度や剛性は確保した上でですよ。)上記のエントリーモデルでMTBで約13㎏、クロスバイクで約11㎏、ロードバイクで10㎏。このくらいの重量になると楽さがはっきりと体感できると思います。
またペダルや鍵、ライトなどが別売になることが多いので備品の予算(10,000円位)も必要です。
③デザインも大事です
色々なメーカーから素敵なバイクがたくさん出ています。やはり、『カッコよい』と思ってもらえるバイクのほうが愛着もわくというものです。
色やデザインも大事にしましょう。同じ車種でも中には2~5色くらいで色を展開しているものもあります。同じ車種の色違いで迷ったときは最初に目に付いたほうを選ぶ方が多いようですね。
④サイズを選ぶ
車種が決まったらそのサイズ選びです。例えば最近のMTBの場合、タイヤの大きさは29インチ、27.5インチです。本体の部分でS、M、Lといった大きさが選べます。極端にサイズが合わないとどう工夫をしても乗りづらいバイクになってしまいます。
サイズの表記はメーカーによってセンチメートル表記やインチ表記、上記のSML表記などがあります。さらには寸法の測り方によって同じサイズ表記でも実際の大きさに違いがあることもあります。服と同じでM表記でも大きめのMもあれば小さめのMもあります。サイズのほうはご相談させていただけると良いかと思います。
適切なサイズでないと体とフィットさせることが難しい事がございます。
⑤しっかり組み立てられているか
生活自転車のところにも書きましたが、やはり組み立てが大事です。自転車は半製品の状態で店頭に入ってきます。それを店で丁寧に組立て調整することで安全で快適に乗っていただけるようになります。
安全快適自転車のツボ
お手入れ
①タイヤに空気を入れる
タイヤの空気は自転車を使う使わないに関係なく時間で空気が抜けていきます。(風船の空気がゆっくりと抜けていくのと同じです。)生活自転車は1ヶ月に一度は足しましょう。
高圧を入れるポーツバイクは、2週に一回は入れてください。特にロードバイクはタイヤも細く圧も高いのでマメな点検が必要です。空気圧が少ないとタイヤの中でチューブが削れ痛み、何も刺さっていないのにパンクをしてしまいます。パンク修理の原因で一番多いのがこれです。
適正な空気圧を保つ方がタイヤ自体の寿命をのばし、走りも快適です。ちなみに当店販売の自転車の空気圧調整は無料です。
②チェーンにオイルをさす
チェーンはご存知の通り、足の力を車輪に伝える役割をしています。これが結構削れて行くのですが(症状としてはチェーンが伸びたという状態)これを注油によって遅らせることができます。滑らかな回転は嫌な音も減りますし、力を効率的に伝えることができます。
ご家庭にもよくあるさらさらとしたオイルでは効果が持続しません。ドアの蝶番や鍵穴などにはちょうど良いですが、できれば自転車用のチェーンオイルをご利用ください。
ブレーキ部品にはオイルを絶対に使わないでください。
③たまには乾拭きをする
いらなくなったTシャツやタオルなどで乾拭きし、きれいにしてもらえると、気が付かなかった故障箇所や磨耗箇所に気づくことがあります。専用のWAXなどを使うとさらにキレイな状態を保てます。自転車は使っていただいている間にネジ類が緩んできます。知らないうちに倒れて、ぶつけていることもあります。ネジは緩み始めに締めなおしてあげれば済むものもですが、そのまま使っていると修理では治らず、部品の交換が必要になることがあります。乾拭きでも意外に異常には気づくものです。
当店販売の自転車の故障箇所や磨耗箇所のなどの点検は無料です。
④雨ざらしにしない
自転車はいわばボンネットのない車のようなものです。雨ざらしは極端に早く自転車の寿命を縮めます。自転車のフレーム本体がダメになることはほとんどありませんが、部品類が次々と故障していきます。結局一番の消耗品であるはずのタイヤやブレーキゴムよりも早く金属の部品類が動かなくなります。
駐輪場などの都合で雨ざらしになる場合はできればカバーをすることでだいぶ変わってきます。また品質の良い部品類を使っている自転車は多少なりとも雨にも強いです。
⑤年に一回くらいはお店で消耗品の点検をする
生活自転車もスポーツバイクもそうですがわりと消耗品の確認はわかりづらいもの。定期的に点検をすることで早めに故障へと続く緩みや調整のズレを修正してあげることが長持ちの秘訣です。タイヤやブレーキゴムといったゴム製品の消耗はわかりやすいですが、チェーンやギヤも代表的な消耗品です。